そう  しゅん  ふ
早 春 賦
(Sõshunfu)
作詞:
吉丸一昌
作曲:中田 章
  英訳:山岸勝榮
© 

An Ode to Springtime
Japanese Lyrics: YOSHIMARU, Kazumasa
Music: NAKADA, Akira
Translation: YAMAGISHI, Katsuei©





無断引用・使用厳禁
英訳を引用する場合は必ず英訳者の氏名を明記してください。
商用利用禁止。商用利用の場合、英訳者との事前の合意が必要です。
(詳細は
こちら参照)

You may copy / duplicate this translation as long as
the translator / copyright holder is specified.
Copyright© YAMAGISHI, Katsuei
You may not use my translation for commercial purposes.
If you want to make commercial use, you must enter into an agreement
with the translator to do so in advance.



(画像はこちらから拝借しました)

こちらにmp3の音源があります。
こちらでNHK東京放送児童合唱団による合唱を聴くことが出来ます。
こちらで村治佳織さんの見事なギター演奏を聴くことができます。
こちらで宗次郎の美しいオカリナ演奏を聴くことができます。

A Song for the eagerly awaited springtime

1.
春は名のみの 風の寒さや
谷の鶯
(うぐいす) 歌は思えど
 時にあらずと 声も立てず
 時にあらずと 声も立てず


Springtime is still in name only; the wind is piercingly cold
Though bush warblers among the mountains can hardly wait for the time
They also know that it's much too early to sing a spring song
They also know that it's much too early to sing a spring song


2.
氷解け去り 葦(あし)は角(つの)ぐむ
さては時ぞと 思うあやにく
今日もきのうも 雪の空
今日もきのうも 雪の空


The snow has started to thaw and marsh reeds have started to sprout
So, has sweet springtime come here to stay? No, it's still not yet with us
We still look up at the snowy sky as we did yesterday
We still look up at the snowy sky as we did yesterday

 3.
     春と聞かねば 知らでありしを    
   聞けば急
(せ)かるる 胸の思いを  
 いかにせよとの この頃か 
 いかにせよとの この頃か 


I'd remain blissfully ignorant if I didn't hear about springtime
Once I've heard about it, though, my heart starts beating so fast
How could I hold back my excitement at this time of year?
How could I hold back my excitement at this time of year?



無断引用・使用厳禁
Copyrighted©



この詞は東京音楽学校(現・東京芸大)の教授であった吉丸一昌が信州・安曇野(あずみの)の雪解け風景に取材したものといわれている。具体的には、穂高川の岸辺だろう。

現在も多くの人に愛唱されている名曲である。第一に歌詞がいい。本格的な春の訪れを待ちわびている人々の気持がよく現れており、吉丸の作品の中では、「浦のあけくれ」(上巻252ページ参照)と双璧をなす傑作である。それに答えて曲も闊達でのびのびとして歌いやすく出来ており、よく歌詞にマッチしている。この曲にはやはり当時としてはしゃれた前奏曲がついており、独奏曲とも言える。森繫久彌氏が戦後「知床旅情」を作って世に歌われた時に、その最初の二行がこの曲の二行に似ていると評判になったことがあった。関種子氏、田中寿美子氏、黒柳徹子氏など女性にこの歌は人気があった。(金田一春彦・安西愛子編『日本の唱歌(中)大正・昭和篇』(講談社文庫)36頁)こちらに歌詞の解説があります。



「早春賦」関連の記事
 早春賦まつり
 早春賦歌碑 安曇野市の穂高地区
 「早春賦」とモーツァルトの「春への憧れ」1
 「早春賦」とモーツァルトの「春への憧れ」2

     「早春賦」は著作権消滅曲です。
    
上のイラストはこちらから拝借しました。


「かあさんの歌」 「上を向いて歩こう」 「遠くへ行きたい」  「星影のワルツ」 「七つの子」
「見上げてごらん夜の星を」 英語教育の一環としての「演歌」の翻訳
― METSでの実践
明海大学学歌「よろこび」 「故 郷」 「与 作」
「証城寺の狸ばやし」 「春が来た」 「春の小川」 「こいのぼり」 「浜辺の歌」 「紅葉」
「人を恋うる歌」  「坊がつる讃歌」 「夕焼け小焼け」 「四季の歌」 「桃太郎」 「さくら貝の歌」
「朧月夜」 「赤とんぼ」 「我は海の子」 「仰げば尊し」 「惜別の歌」 「しゃぼん玉」
「赤い靴」 「浜千鳥」