4.『スーパー・アンカー英和辞典』第3版(全面改訂版)
更なる「理想の学習英和辞典」をめざして
CD・CDガイド付き 定価3,045円(税込み) |
CD・CDガイド無し 定価3,003円(税込み) |
過日、『スーパー・アンカー英和辞典』の全面改訂版(第3版)を世に送りました。今回の改訂・追加に際して特に留意したのは次の諸点です。
1 | 新語・新語義・用例を拡充して、総項目数は66,300(第2版は65,500)、220頁の増頁 |
2 | 明快・親切な「語法」解説と豊富な「類語」欄 改訂増補;特に、almost, going to, maybe, please, unless, will などの重要語で、日本人学習者がその用法を間違えがちなものについては、日本人学習者の弱点を熟知する日本語の流暢なネイティブスピーカーに新たに原稿の執筆を依頼した。このような処理は英和辞典では本辞典が初めての試みであろう。 |
3 | 英語文化の深層に迫るコラム「日英比較」と 「英語文化のキーワード」欄 特に後者を大幅改訂増補 |
4 | オーラルコミュニケーションに即役だつ「会話」「対話」欄 大幅改訂増補 |
5 | 多義語の意味の流れを「プロフィール」で解明 増補 |
6 | スピーチレベルをマークでビジュアルに表示 改訂増補 |
7 | 107の「ことわざの極意」解説欄 加除修正 |
8 | よく使う表現の意味がすぐわかる「意味メニュー」欄 新設 |
9 | 連語の意味がわかる「コロケーション」欄 新設 |
10 | 充実した巻末付録(全176頁) ○英単語と英文の文化を読む(編集主幹・山岸勝榮著) 書き下ろし ○a と the の話(監修・Dave Telke) ネイティブスピーカーによる日本語での書き下ろし ○和英小辞典 加除修正 ○現代社会のキーワード 増補版 ○語源で覚える英単語 加除修正 ほか |
11 | 前回改訂以降、3年の間に、現役大学生約1,500名(明海大学約750名、慶應義塾大学約250名、関東学院大学約500名)の協力を得て、高等学校までの英和辞典利用を通じて、不満に思ったこと、分かりにくいと思ったこと、収録して欲しいと思ったことなどを書き出してもらい、それらを分析の上、その結果を語法・用法・日英比較関連の執筆の際に大いに反映(前回改訂時は約1,000名)。 |
12 | 独自のコーパスを構築し、それを最大限活用;特に「意味メニュー」「コロケーション」の両欄に反映。 |
13 | 「辞書用例学」(Ipsology)の立場から、日本人学習者に真に有益な用例を収録。 |
→こちら
本改訂版を刊行するに当たって、私は去る8月18日(平成15年[2003年])、福岡市において「英語の語彙にみる宗教性―日本の英語教育が見落としてきたこと」と題した講演を行いました。その趣旨は「英語文化のキーワード」欄に増補したキリスト教関連の語彙を中心に、我が国の英語教育が見落としてきたこと、あるいは十分な配慮を欠いてきたことなどを述べ、英語とそれが話される国の人々や文化を真に理解するにはどうすればよいのかといった点に言及し、併せて、本改訂版でそれらの点にも十分な配慮をしたことの妥当性を確認することでした。お陰様で好評を博することができました。参加者の多くは市内公立・私立高等学校の先生方でした。以下にその一部の方々のものを紹介致します(学校名・氏名は伏せてあります)。
1 | 英語文化のキーワードをとてもわかりやすく説明していただき、ありがとうございました。第3版、楽しみにしています。(男性) |
2 | 聖書とラテン語の教養と知識の必要性を前々から感じてはいたものの、教員としての教養にどのように役立つのかイメージが作れませんでしたが、今回の話は具体的に役に立ちます。新しいS.A.を本当に心待ちにしております。forgive、grace のお話しは心に響きました。(男性) |
3 | 日本で生まれ育ってきた環境では見えないことを教えていただき、とても興味深かったです。クリスチャンでなければ手を出しにくい分野だと思うのですが、スーパー・アンカー第3版、楽しみにしています。(女性) |
4 | スーパー・アンカー英和、和英を愛用している者ですが、改訂3版英和が秋に出版されることで、楽しみにしています。よく知られた単語でも、深い意味があることを知り、これからは丁寧に辞書を読んでいかなければならないと思いました。(男性) |
5 | 何気なく使っている言葉の語源、本来の意味について考えさせられる良い機会となりました。山岸先生のお話は以前にもお聞きしたことがありましたが、変わらぬ熱弁に元気づけられました。(女性) |
6 | 英語を教えるものとして聖書を読むことは大切だと思ってはいましたが、時間がなくてこれまでできませんでした。今日、講演を聴いて、とても大事だということがわかりました。特に、forgive の話は興味深く、言われるまで気づきませんでした。日本語を通して英単語を教えることの危険性を改めて感じました。(女性) |
7 | 英語文化の背景が単語1つ1つにあって、興味深く講演を聴かせていただき、ありがとうございました。私自身もっと勉強しなくてはという気になりました。(女性) |
8 | 単語(ことば)1語1語にそれぞれの国の文化や宗教など、背景があるということをあらためて感じました。今日、先生のお話に出てきたような聖書の中でのことばの意味を少しでも多く知っていることで、より正確な知識を生徒に伝えていくことができると思いました。とても勉強に、そして刺激になりました。(女性) |
9 | 日々、あまり考えたことのない聖書と英単語の関係について、大いに勉強させていただきました。(女性) |
10 | 英単語の背景の深みと重みを調べる必要を更に思い返した。日本人もあまり過去を振り返らず Go の時代に入った事を感じる。(男性) |
11 | 聖書の字面は追ったことはあったが、いつも深い意味まで到達することもなかったが、今日は一語一語の英語に深い意味があることの一端がわかった。大変勉強になった。(女性) |
12 | 言葉の重みを感じます。一語一語に含まれる歴史・意味・相手に与える影響等、私達は言葉をきちんと知り、興味を持つ必要性があるのだと感じました。あまりに知らないことが多く、ショックを受けました。(女性) |
13 | 日常的によく使う英単語に存在する宗教的な背景の重要性がよく分かりました。(和文英訳の時には)十分な注意が必要と感じました。その単語を通じてアメリカ等、精神文化を知る必要性を感じた。(男性) |
14 | 一つ一つの言葉が非常に分かりやすく、心にしみてきました。教育、言葉の奥深さというものを改めて感じさせていただきました。あっという間の時間で、もっともっとお話をお聴きしたかったです。(女性) |
15 | 今年8月に新しいALTを受け入れたばかりなので、今日の先生の講義を参考にして、よりよい関係を築きたいと思います。(女性) |
以上のような反応を得ながら、私は今回、「英語文化のキーワード」を大幅に改訂増補し、付録の1つとして「英単語と英文の文化を読む」を書き下ろしたことなどを正解だったと感じました。利用者の皆様から信頼され、愛され得る学習辞典になったと思います。よろしくお願い致します。
「英語文化理解度チェックシート」であなたの英語文化理解度をチェックしてみて下さい。 |
過日たまたま「Zokkon の日記」というサイトで次のような文章に出会いました。どなたか存じませんが、『スーパー・アンカー英和辞典』第3版にエールを送って下さりまことにありがとうございました。感謝して引用させていただきます。
■ [English][dictionary] スーパーアンカー英和辞典http://jiten.cside3.jp/as_editor_in_chief/as_editor_in_chief_03-3.htm 学研の『スーパー・アンカー英和辞典』第3版が発売される。電子辞書に押されて苦しい冊子体の学習辞書だが,がんばってほしい。これまでのスーパー・アンカーは編集主幹である山岸先生の方針がよく行き届いた丁寧なつくりで,とても好感の持てるものだった。今回も当然そうであることを期待している。「言語を理解するには,背景にある文化に対する理解もともに深めなければならない」ということで,新設・増補された項目から山岸先生の関心のあり方が垣間見える。 |
さっそくインターネット上に本辞典の書評が出始めました。現在までに私の目に触れたものは以下のものです。有り難く引用させていただきます。明らかな誤植は訂正致しました。
amazon.co.jp |
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カスタマーレビュー おすすめ度: あなたのレビューがサイトに載ります。 |
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ますます磨きがかかった学習英和辞典, 2003/11/09
評判の辞典の全面改訂版が出た。これまでの良さに更に輪がかかったような感じがする。まず、語法・文法説明に磨きがかかっていっそう簡潔になった。日英比較をはじめとする解説コーナーもより簡潔に纏められていて大いに読みやすい。性差別の問題にもさらに配慮が行き届くようになった(例:manの扱い)。本書の特長の1つは「英語文化のキーワード」である。日本人英語学習者が見落としがちな重要な事柄が珠玉のように纏めてある。「ことわざの極意」の日英比較は他辞典の説明の追随を許さない。その他の項目の日英差もじつに分かりやすく説明されている。新設の「意味メニュー」と「コロケーション」がこれまた良い。 |
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更に充実, 2003/11/09
最近流行りの「コロケーション欄」が新設され、学習辞典として更に充実しましたね。使い易くなるのは嬉しいのですが、反面2年半程度で改訂されてしまうのは、少々早すぎる気がします。 |
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おすすめ度: もっと前に会いたかった..., 2003/11/12
学習英和で有識者にもっとも評判のよい本書を買おうとしたところ、最新版がちょうどでて、ラッキーの一言です。 辞典につきましては、中学生のときに研究社の中辞典(4版と5版)を購入して以来で、変なプライドを捨てての判断です。 さて内容ですが、まず付属のCDは、あくまで単なる「おまけ」と考えるとよいと思います。出版社もそう顧慮してかCDなしの版も販売し、その価格差もほどんどありません。 はじめにパラッと開いたp.490では「egg」にレストランでの卵の焼き方の対話があります。本書のようにコラムになっている方が、本文自体に入ってるよりスーッと頭に入るだけでなく、実際にちゃんとしたホテルに泊まったときにきちんと頭に残っているはずです。「日英比較;effort自体は評価されない」など、日本人がドキッとするようなコラムや、ことわざの極意」、「eitherとboth」をイラストを交えて説明してたりと、明るく基礎力を与えてくれます。 このような辞書に、もっと前に会っていたら、英語が好きになってeffortしたことだろうと、やり場のない気持ちがあります。 この辞書で足りないところは、リーダーズ兄弟やグランドコンサイスなどを用意すれば語彙集にはストレスはあまりありません。(私は小学館の大辞典で補完してます。) 少し気になったところは、たとえば次に開いたp.199の「British2」など、確かに重要ですが、こんな言葉にこんなスペースを使う字の大きさは無駄の一言だと思いますし、2色刷は効果的ですが、もう少し赤を少なくした方が、目に優しく、かつ、差別化を果たされると思います。 最後になりましたが、有名な辞書ではなく、本書のような辞書をきちんと信念をもって薦める教師もまた信用できるかと思います。 |
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これが辞書なのかという感じの辞書, 2003/11/13
勤務先の役所の同僚から“いい辞書だから読んでみてはと言われて借りて帰ったのが『スーパー・アンカー英語辞典』の旧版だった.“英語文化のキーワード”“ことわざの極意”などに読みふけり,時間の経つのを忘れて下車駅を間違えるほどだった.英和辞典を通り越してキリスト教文化辞典と日本文化辞典を兼ね備えているようなところがある.今回は自腹を切って購入した.付録の”英単語と英文の文化を読む”(山岸氏執筆)と“aとtheの話”(テルキ氏執筆)は旧版に無かったもので、読むにつれて目からウロコが何枚も落ちた.この英和辞典はとにかくすごい.正直,感動を覚えた. 文法解説も簡潔で理解しやすく文法の苦手な人もいつの間にか引いて読むのが楽しくなるだろう.今回加わった“意味メニュー”も大いにユニークだ.語義の何番のところを見るとその類例が並んでいるかが一目で分かる、“コロケーション”は他社の辞典もやっているが,これもこの辞典の改訂版の魅力の1つ.旧版より200頁くらい増えている。収録語彙も多くなった。 この辞典が他社の辞典と最も異なる点は,別の書評者も似たようなことを書いているが編集主幹の山岸勝榮氏の英知の結晶がふんだんに盛られている点である.理想の英和辞典に向けてユニークな英和辞典作りに励んでおられる山岸氏にエールを送る.最近の英和辞典はみな優れているが、本辞典には他の追随を許さない類の有益さがある. |
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引かせて読ませる学習英和辞典のNo.1, 2003/11/21
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必ず最初に手を伸ばす,心和む辞書, 2004/05/15
この辞書はコラムの種類と項目が多いのでどのページを開いてもたいてい何らかの囲み記事があり,読む辞書としても非常におもしろい.また,特徴として,英語人と日本人の発想の違いを文化の差として本文中のコラムや付録で積極的に説明しようとしており,字引として引くだけでは非常にもったいない一冊でお勧めである.私の場合意味を調べるべくスーパーアンカーを引いている内にあちこち拾い読みを始めるということがよく起こる.楽しい本である. 春先,書店における各高校の英語科推薦辞書にはあまりあがらないようだが,異常に語法に凝った面白味に欠ける辞書より数等優れた辞書であると思う. 欲を言えば,巻末の語根整理にさらに加えて,本文中に語源に関する記述をのせてほしい. |
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これはボスを怒らせません, 2004/06/29
評判通り素晴らしい辞書です。今日は1000ページから1100ページまで読んでみようという使い方でも退屈しないし、何よりも読んでいて楽しいです。語彙数はそれほど多くありませんが日常生活では十分です。私はそれを補う意味で研究者の「リーダーズ英和辞典」を使用していますが、出番はあまりないようです。 ちなみに、中学校で学習する「want」という誰でも知っている単語を「リーダーズ英和辞典」で調べると、〜したい(と思う)I want to see her.会いたいと書かれてあります。これは危ないですね。「want」は相手の都合を考えずに望む事です。ボスにI want to see you.なんて言うと、ボスは怒ってしまいます。その点、本書には「強い表現になるので、日常生活ではしばしばwould like toなどを用いる」と書いてあります。こちらはボスを怒らせたりしません。「had better」も同様です。 こんな事が書かれていない英和辞典は、native English speakerに接する際、何の役にも立ちません。自分一人で本を読むときに使って下さい。その点、本書は素晴らしいの一言に尽きます。 英英辞典を良く薦められますが、私は本書が手放せません。 |
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すごい!, 2004/07/01
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素晴らしい辞書です★, 2004/07/12
ペーパー辞書は重いですが、今では、毎日、持ち歩いています♪ 辞書を選ぶ時、色々な辞書で、先ず "have" を引いて見て選ぶとわかり易いです。 |
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魂のこもった辞書です, 2004/07/23
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なかなか良い辞書だ!, 2004/07/28
本文にはその他にもいろんな解説があり、見ていて楽しい一品です。「意味メニュー」は特に必要ない気もします。 他の辞書もそうですが、この辞書の箱の裏にはいろんな派手なPR書きがあります。 これは辞書をインテリアとしても使い小生にとってやや幻滅します。PRは取り外せる帯にでもして欲しかった。 |
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引いても読んでも良しの辞典。, 2004/9/22 レビュアー: カスタマー この辞書は引く辞書であると同時に読む辞書だと思う。ボクは「英語文化のキーワード」と「ことわざの極意」を丁寧に読んだ。そして英語が分かるような気分になってきた。不思議な気分だ。高校の先生に薦められて高3の時に買ったが、大学生になった今でも日常的によく使う。もっと多くの電子辞書に入れて欲しい。語彙の多さを誇るのは大辞典に任せればよい。この辞書のように、基本的な語彙とそれを生み出した文化について丁寧に書いてあるのが辞書として望ましいと思う。 |
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高校生、英語学習者向けのベスト, 2004/11/6
柴田先生は、英語学者というよりも、すぐれた英文学者とよんだほうがよい方だとは思いますが、それと同時にすぐれた教育者でもあった方です。 そのため、初版も単に語釈を書くというものではなく、日本語と英語の違い、特に語感についてのすぐれた記述について、生徒(日本人)が間違いやすいところについて優れた解説がされていました。また、語法については、細かく書きすぎることもなく適当なバランスのよさで記述されています。読むものの気持ちをゲンナリさせるような書き方はどこにも見当たりません。辞書は読者が何を求めているのかを明確にし、それを提供するのが勤めだとおもいますが、この辞書は英語を、ひいては日本語を含めた言葉そのものを勉強したいと思う人の優れた導き手だと思います。おそらく編集方針の一つに「明快であること」ということがあったのだろうと推測しますが、使うのに非常に気持ちのいい辞書です。 また、編集主幹として後をつがれた山岸先生は優れた英語学者で、アンカーの伝統や良さを守りつつより優れた辞書「スーパーアンカー」として完成されました。山岸先生も教室ではいい先生なのだろと、この辞書を使うたびに思います。高校生向け、英語学習者向けのベストとして推薦します。辞書の良さは身近において使わないとわかりません。とにかく、買って使ってみてください。 また、これはあまり指摘されていませんが大型の辞書にのっていないような最新の単語ものっていたりします。このあたりもこの辞書のバランス感覚の良さをうかがわせます |
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学習用英和として完成度は高い。, 2004/11/18
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学習用の英和としてお勧め, 2005/7/13
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高校生には, 2005/10/14
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これは素晴らしい辞書, 2005/10/29
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最高の学習英和辞典, 2005/12/30
他の方が仰っている様に、この辞書はコラム欄が極めて充実していて読み物としても面白い。だがこの辞典が学習辞典として最も素晴らしい点は、やはり文法語法解説の分量が適度な点、見やすい点、そして何より学習英和辞典中最も豊富な例文・句例の量だろう。通常の学習辞典では語義しか載っていないような少し難しめの単語にまでしっかり例文が載っている。やはり例文は辞書の命である。最近では電子辞書の例文検索機能を使えばどこでも豊富な例文を見ることが出来るし、自分の気に入った例文を単語帳に入れていくこともできる。しかし電子辞書のメモリー機能は有限だ。それに対して紙の辞書は蛍光ペンや赤ペンで線を引いておけば、永久に見直すことが出来る。他の単語を引く際に以前印を付けた部分が目に入ってそれにより自然に記憶してしまうこともある。だが、そのためにはページ数が多過ぎる辞典では不都合なのである。また、項目数が多過ぎず、見易いことも重要だ。この辞書はそう言った意味では最も素晴らしい学習辞書だと私は思う。 |
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いたれりつくせり, 2006/3/10
英和辞典ひとつとっても、一昔前と比べて内容が格段に進化している。 本辞典の編集者はイギリスの海外英語学習者用の辞典をよく研究していることが見て取れる。よく似ているので提携しているのかもしれない。 また、編集者は日本の英語のプロが書いたものもよく読んで勉強している。たとえば、最所フミの著作など。それが確実に本辞典 に反映されている。とくに、日本人が理解している英語と英語国民が使っている英語の意味やニュアンスの違いを懇切丁寧に解説している。たとえば、 日本人が何気なく使っている foreigner や businesslike など。 付録も充実している。とくに、「英単語と英文の文化を読む」は必読だ。 本辞典は高校生や大学生にだけ使わせてはもったいない。英語に 自信のある社会人こそ本辞典を「読んで」英語のサビ落としとさらなる実力アップを図るのにもってこいだ。 |
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http://rikan.jp/mt/moke/archives/2004/12/post_3.html |
●愛用している英和辞典 今年見つけてよく使っている英和辞典があります。山岸勝榮氏が編集主幹を務める『スーパー・アンカー英和辞典』(学研)です。英和といえば高校以来長いこと『ジーニアス英和辞典』(大修館書店)を使ってきましたが、今にして思えばこっちを使っておけばよかったと思えるくらい良く出来ていると思います。 |
http://books.a-zo.mobi/view/4053012562/ |
●「高校生なら、この辞書を買え!!」 こう命令形で言いたくなるほど、素晴らしい辞書。 Sometimesは「ときどき」と訳すのは適当ではないとか、巻末の「aとtheの話」とか、 英語学習者の間違いやすい点や迷う点などをきわめて適切に山岸先生が解説してます。 日英比較、語法、類語などのコラムを読むだけで、ものすごく勉強になります。 ただ分からない単語を引くだけではなく、通読することをお勧めします。 真の英語力を養いたいならためらわず、買いましょう!! 高校生だけでなく、社会人で英語をやり直したい人にもお勧め。 |
http://eikenrankup.com/50/63/000052.html |
英和辞典のおすすめは『スーパーアンカー英和辞典』 紙の英和辞典で一番売れているのは『ジーニアス英和辞典』かなと思うのですが、個人的にはスーパー・アンカー英和辞典が一番気に入っています。理由はまず見やすいこと。そして紙の厚さや広げた時の背表紙のやわらかさがちょうどよく、使いやすいことです。もちろん内容も例文が充実していて気に入っています。、語法の説明も多すぎず少なすぎず、コンパクトなのがいいです。だらだらと難しい理論や説明がたくさん書いてあればいいというものではありません。辞書は何度も参照するものなので、使いやすさが大切です。約66,300項目を収録しており、英字新聞を読んだり、ペーパーバックを読む場合でもそれほど不自由はしないと思います。連語の意味がわかる<コロケーション>や、多義語の意味の流れを説明する<プロフィール>なども学習者にはありがたい。また、「ことわざの極意」などのコラム欄も充実しています。発音指導からミニ英会話までが収録された12cmCD付が付いており、これを使えば発音などもかなりわかると思います。中型の英和辞典ではいちばんおすすめできる英和辞典です。 |
スーパー・アンカー英和辞典(第3版): 学習研究社 |
次は関山健治氏(沖縄大学)が主宰しておられる「Sekky's Website 辞書関係コンテンツ」(http://sekky.tripod.com/jisho.html)で氏ご自身が2003年11月分の「電子辞書掲示板」に書き込まれた『スーパー・アンカー英和辞典』(第3版)評です。関山氏のご了解を得て転載させていただき、私の喜びとし、また自戒としたいと思います。時間的順序としては下から読んでいただくほうが便利です。 |
↓(補足) 投稿者:Sekky@管理者 投稿日:11月10日(月)20時08分59秒
和英小辞典について酷評しましたが,冒頭に「…ここで分かった単語や表現は本文で引き直して,意味や用法を確かめるようにしましょう」とちゃんと注意書きがついていますね(^^;; ↓続き 投稿者:Sekky@管理者 投稿日:11月10日(月)20時01分45秒 巻末付録も充実していて,山岸先生自ら執筆された「英単語と英文の文化を読む」というエッセイや,ネイティブの人が日本語で書き下ろしたaとtheの使い分けの説明など,「読む」辞書としても楽しめます。英語に興味のある学生なら,つまらない授業中に読んでいても面白いのではないでしょうか。もっとも,(最近はどの学習英和辞書にもありますが)巻末の和英小辞典は,私個人としては(厳しい言い方ですが)百害あって一理なし(和英辞書に頼りすぎると言うことがよく問題になりますが,和英小辞典の場合,その和英辞典さえも引かずに,小辞典に記載の単語をそのまま使う学生が多いですから)で,スーパーアンカー和英があるのになぜこれを英和に載せているのか,疑問です。山岸先生の和英辞書関係の著書の中で,こういう1語1語義の和英辞書に対する批判もされているのですから,もしかしたら,山岸先生の意向というよりは,他書との競合対策といった,営業サイドからの要望なのかもしれませんが(^^;; スーパーアンカー英和の新版 投稿者:Sekky@管理者 投稿日:11月10日(月)19時57分02秒 ↑第3版が出ました。スーパーアンカー英和は,先に出たニューアンカー和英の成果を生かし,文化的背景に丁寧に目配りした英和辞典として定評がありますが,今回の改訂でさらにその性質が濃くなっています。「英語文化のキーワード」や「日英比較」のコラムが大幅に増えたのもその例でしょう。しかも,先行の他辞書を無責任に引き写したりという,今までの辞書編纂でありがちだったことがなく,編集主幹の山岸先生ご自身の考察によって書かれています。 |
次は同じく関山健治氏(沖縄大学)が主宰しておられる「Sekky's Website 辞書関係コンテンツ」(http://sekky.tripod.com/jisho.html)で氏が「電子辞書に搭載を希望するコンテンツは?」というタイトルで実施なさった英和編のアンケート結果です(2003年11月)。関山氏のご了解を得て転載させていただきます。氏は『スーパー・アンカー英和辞典』のような学習用辞典が第2位に上がっていることに対し、私信にて、「先生のサイトやAmazon等で改訂を知り,その内容を見て , 今までの多くの上級学習者が抱いていた『高校英和=初級向け=物足りない』というイメージを改めた方が多いのかもしれません」ともコメントして下さっています。 |
投票結果(4) 投稿者:Sekky@管理者 投稿日:11月17日(月)09時12分41秒 電子辞書に搭載を希望するコンテンツは?(英和編) |
愛読者カードより |
--------- ■親切・明快。1語をもゆるがせにしない、すみずみまで心のこもった、磨きぬかれた研究と苦心と努力の結晶です。(新潟県、68歳、男性) --------- ■第2版もかなりの出来映えだったが、3版のコロケーションの充実ぶりには驚くばかりです。語法や語数にこだわって言葉の向こうにある文化を忘れている最近の辞典の中にあって、英語の面白さを再認識させてくれる素晴らしい一冊です。また価格が手頃なことも魅力の1つです。(高知県、40歳、男性) --------- ■書店内で研究社、三省堂、大修館と見比べてみた。その中で紙面の見やすさ(見出語が適当)と類語等の囲み記事そして12月発行にひかれ購入。...和英も11月に購入していた。今後も時代に即応して改訂を願います。...英検準1に挑戦中。(三重県、59歳、男性) --------- ■初版は学位論文作成時に大変役立ちました。2版は、昨年半年間アメリカに出張した際、お供として連れて行きました。今回の3版で、また生きた英語の勉強をするのが楽しみです。(兵庫県、39歳、男性) --------- ■高校等ではジーニアスが多く使われているが、本来は最もよい辞書をよく使われるべきではないかと思う。スーパーアンカーはぼくが見た中では最もよい辞書なのでぜひ高校等の関連機関にあたってもっと宣伝してほしい。それが英語教育のためになると思うので。がんばってください。(北大・大学院生) --------- ■『英単語と英文の文化を読む』欄へのコメントより。 英語を文化として理解するための根源であるキリスト教関係の概念解説、また、ことわざやコロケーション等、英和辞典を凌駕し、英語そのものを咀嚼吸収出来る参考書、そして辞書としての語義説明のわかり易さ、どれをとっても満足できます。(44歳、男性) --------- ■見出語の説明が濃密で読む辞書の傾向が中心になっており、学ぶことに悦びを感じさせます。(宮崎県、86歳、男性) --------- ■初めてスーパー・アンカーシリーズを買いましたが、思いのほか使いやすそうで気に入りました。これからの辞書は単語を調べるだけなら PC でいいと思います。本には本のよさを! それをもっと広げていってほしいと思います! 巻末おもしろい! たまに見るのにいいです。(北海道、24歳、女性) --------- ■今回は特に読物として購入した。アンカー・シリーズはビジュアル(分かりやすい)で気に入っている。(横浜市、54歳、男性) --------- ■初版から活用しているが、山岸先生の自己研鑽、経験による手造りの辞書で、英語研究者にとって最適。将来語数の増大を期待する(10万語)。(千葉市、79歳、男性) |
書評/評者 慶應義塾大学名誉教授・明海大学外国語学部教授 東郷秀光氏(三友社「新英語教育」誌、2004/2) |
本辞典は現代英語を中心に66,300項目を収録した、英和辞典としての強みを生かし、その制約を乗り越えようとする、創意に満ちた辞典である。英和辞典の強みは、学習者の母語である日本語を活用することである。例えばsparrowという単語は英語でどんなに説明したとしても、「スズメ」という訳語には適わない。しかし日本語を用いて英語を説明しようとすれば、様々な不足が生じてくることは誰しも痛感するところであろう。 本辞典には、堅い英語には堅い日本語を、くだけた感じの英語にはくだけた感じの日本語を訳語としてあてている。また語義のそれぞれの説明には適切な英語の例文を添えて、日本語訳をつけている。しかし注目すべきは、10種以上の欄をいたるところに設けて、文化の相違からくる英語と日本語の意味のズレを的確に解説している点である。まるで語法、類語、風物、諺、等々の辞典を換骨奪胎し、新たに総合化したような観がある。 〈プロフィール〉欄では多義語の意味の流れを解明している。例えばheadでは意味を14種類にわけ、共通点を捉えつつ、意味が分かれる姿を示している。意味メニュー欄では、例えばobserveが「観測する」から「祝う」までの意味をもつことを示し、〈プロフィール〉欄と結び付けている。類語欄では、例えばargumentとdiscussion、 debateとの共通点と相違点を説明している。 本英和辞典は「引く」ためのものであるが、同時に「読む」ための辞典でもある。解説欄では、例えば「謙虚、控え目」を意味するmodestyが、英語の文化では自己卑下ではなく、過不足のない自己評価を中心におく事情を語っている。ことわざの極意欄では、例えばIt is no use crying over spilt milk.について「済んだことを嘆くことの無意味さを強調するだけでなく、善後策を講じることの大切さを教えるもので、前向き」としている。 その他、英語の例文にはスピーチレベルが示されており、また対話に直ぐに役立つ例文が数多く挙げられていて、実に内容が豊富である。 本辞典を英語の学習者が利用すれば大きな刺激と収穫を得ることは間違いない。さらに既に英語を習得していると自負している人々も、本辞典を読むことにより多くの新たな発見をし、興奮を覚えることであろう。 |
Green and WhiteDictionary of the Year 2003 03.12. 8発表! 英和: 学研 「スーパー・アンカー英和辞典 第3版」 英英: 桐原書店 「ロングマン 現代英英辞典[4訂新版]」 技術: 日外アソシエーツ 「ビジネス技術 実用英語大辞典 英和・和英 第4版」 イディオム: 朝日出版社 「英和イディオム完全対訳辞典」 対象:02.12. 1〜03.11.30に国内で発売された辞典・事典。 |
これまた学研が出しているものなのだが(決して僕は学研の人間ではない!)、この英和辞典は監修者が山岸勝栄に替わってからグンと質が上がった。この辞典の特徴は、英語と日本語との共通性ではなく、ずれというか、差異に注目しているところだ。英和というと、すぐに英語と日本語の一対一の対応的翻訳ができると思い込んでしまうが、そもそもその前提を取っぱらったところから出発しているのがこの辞典の良いところ。 |
学研辞典編集部 (電話)03−3726−8135 (メール)jiten@gakken.co.jp |
次は学生諸君(受講大学院生・学部ゼミ生)が寄せてくれた祝いの色紙からの転載です。感謝あるのみです。
1) 昨年(2002年)、久留米大学附設高校教諭・田久保千之先生が「センター試験と『SA英和辞典』」(学習研究社刊)と題した小冊子を書いて下さり、実際のセンター試験の英語問題を『SA英和辞典』を使用して解いてみて下さいました。今回(2003年11月)、同先生にはその改訂版とも呼ぶべき「センター試験と『スーパー・アンカー英和辞典』2004年度版」をご執筆いただきました。両年度のセンター試験の内容を分析していただき、『スーパー・アンカー英和辞典』を利用して解いていただく中で判明したことは、我が国の英語教育(少なくとも、センター試験を通して見えてくる英語教育の未来像)は、まず間違いなく、私が志向してきた“言語と文化の不可分性”であり“言語・文化の多様性の素晴らしさ”だと言うことです。センター試験と学習英和辞典との関係を纏めたものとしては田久保先生の上記解説は第一級のものだと思います。学校の先生で、実物をご希望の方は学研・辞典編集部(下記)にご連絡下さい。
2) 2006年(平成18年)7月現在、上記冊子は「受験に役立つ『スーパー・アンカー』2007年度版 センター試験を分析して」と題して公刊されています。
お願い 私が関係した諸辞典に問題点があれば どのような些細なものでも結構です、 下記宛てに是非ともお知らせ下さい。 検討の上、必ず善処致します。 山岸勝榮 〒141-8510 東京都品川区西五反田2-11-8 学研教育出版辞典編集室 (03-6431-1605) |