どんぐりころころ
(Donguri Koro Koro)
作詞:青木存義
 作曲:梁田貞
英訳: 山岸勝榮©

An Acorn Rolled Down

Lyrics: AOKI, Nagayoshi Music: YANADA, Tadashi
English Translation: YAMAGISHI, Katsuei ©


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1.
どんぐりころころ ドンブリコ

お池にはまって さあ大変
どじょうが出て来て 今日
(こんにち)
坊ちゃん一緒に 遊びましょう  

An acorn rolled down; he plopped with a splash   
Into the clear pond. Oh, my gosh   
There came a loach and greeted him   
Little boy, let’s have a good time together


2.
どんぐりころころ よろこんで

しばらく一緒に 遊んだが
やっぱりお山が 恋しいと
泣いてはどじょうを 困らせた   

The acorn who rolled down was glad to hear the news  
For a while in the pond the two had fun   
But he said he missed the mountain after all    
Crying and giving the kind loach much worry 




無断引用・使用厳禁
Copyrighted
©



この歌に著作権はありません。
イラストはこちらからお借りしました。




以下の文章は私のゼミの特修生で大学院博士前期課程1年生の大塚孝一君の手になるものです。
興味深い比較ですので、同君の了解を得て、転載します。


山岸教授の「どんぐりころころ」の御訳に見られる「リズム」を感じるところを以下に記します。

 @plopとsplashの破裂音pが産み出す軽快さ
 A1番1行目のsplashと同番2行目のgoshにおける脚韻
 B2番2行目のFor a while in the pond the two had funとリズムが完全に一致している点。これは例えば「桃太郎」の「ひとつわたしにくださいな」の英訳Will give you me one of them?に見られるリズム感と同じです。
 C2番4行目のloach muchにあるchの音の連続から感じられるリズム感。
 
 私が気がついた点は4点ありました。わたしの訳にはいずれも無いリズム感であり、わたしの詩は歌としての特徴が無く、まったく面白みがありません。

 その他にも、単にrollだけではなく、downを加えること、saying helloに違和感を抱きながらもgreetという別の選択肢が思い浮かばなかったこと、原詞の「困る」は、どじょうが“弱っている”ことであり、botherでは意味が強すぎたことなど、山岸教授の御訳から学んだことは多くございます。

 このように山岸教授の御訳とわたくしのものを比較しますと、いかに母語である日本語も、英語も判っていないということを直視することになります。しかし、それが現実ですから、決して諦めずに、あと1年勉強してまいります。

平成25[2013]年
  12月30日
    大塚 孝一